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坐骨神経の罠

  • 執筆者の写真: torikaiosteopathy
    torikaiosteopathy
  • 4月2日
  • 読了時間: 2分

 当院への来院される方の多くに、お尻からふとももの後面へかけての激しい痛みや張りを訴えているケースが多く見られます。俗に言う坐骨神経痛と言われるものです。


 坐骨神経痛は神経の痛みであり、その原因はさまざまです。椎間板ヘルニアや狭窄症など脊髄由来のもの、梨状筋、ハムストリング筋など筋肉由来のもの、帯状疱疹などのウイルス由来のものなど、一言で坐骨神経痛と言っても原因か違えば治し方も違ってきます。


 特にこれらの原因の中でも多く見られるのは、器質的な原因が存在しないものです。


 器質的な原因が存在しないとはどういう事でしょうか? 先に述べたヘルニアや狭窄、筋肉的問題、ウイルスなどの原因が無いという事です。


 それは坐骨神経と言う名前が示す通り神経の痛みと言う事が要点となります。では、神経痛について説明していきましょう。


 そもそも神経の中でも知覚神経は、痛みを脳に伝える役割があります。神経が刺激を受ければ痛みを脳に伝えるつわけです。身体の痛みには必ず神経の働きがあります。


 特に坐骨神経痛の最も多い原因は、単なる神経の過剰刺激、つまり運動やストレッチなどで神経に強いテンションがかかることで一時的に神経に過剰な刺激が入り神経の興奮状態が続く事です。


 神経の痛みは、お寺の鐘で例えられることがありますが、強く鐘を叩くと鐘は振動を続けます。この振動が神経痛になります。振動を治めるために、鐘を叩き続ければ、振動はますます大きくなっていきます。治めるためには治るまでそっと待つ必要があるわけです。


 坐骨神経でやってしまいがちなのは、お尻を叩くこと、ふとももをさする事、ストレッチをすることです。治そうと思ってやってしまう事が、痛みを治めるどころか長期間痛みを継続させてしまうことになりかねないのです。


 2、3ヶ月痛みが続いてしまうと、原因は何も無いのに、痛みにより筋肉が痩せてしまい、結果的に重大な病気があると誤診されてしまうケースも多くあります。


 お尻やふとももの裏の張るような痛みが出現した場合は、マッサージしたりストレッチしたりせず、そっと痛みが治るのを待つ事が大事です。


 当院では、坐骨神経痛に対して症状部位に対しての施術は避け、神経の抑制を念頭において施術を行っています。

 
 
 

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